昆虫食コラム

ANTCICADA(アントシカダ)へ潜入です!!~かずきの昆虫食の旅②

今回、東京に来た一番の目的は「ANTCICADA(アントシカダ)」へ行くことでした。

昆虫食のトップランナー・地球少年こと、篠原さんが精力的に取り組んでいるレストランとはいったいどんなものなのか・・・ずっと興味がありました。

高校生の頃に「サイテー男総選挙」で見て以来、ずっと篠原さんのことをフォローしていましたし・・・

今回は、活動を応援してくれている県庁の山口さんを誘って、8月のイベントにも応援に来てくれたFUTURENAUTの櫻井くんと一緒に伺いました。

メニューはコースのみで完全予約制。営業は土曜日の昼と夜のみというスタイルです。

この「地球を味わうコース」は、アルコールかノンアルコールをそれぞれのメニューにペアリングして、食事との組み合わせも楽しみながら味わう仕立てになっています。

客層は、30~40代くらいで、好奇心旺盛そうな方が多い印象を受けました。

今回いただいたものの中から、代表的なものを紹介します!!

「コオロギせんべい」

コオロギラーメンのダシを固めて、胡椒などのスパイスで味をつけています。

高級なおつまみといった感じで、一緒にいただく「コオロギビール」との相性が非常によいです。

「コオロギビール」は、そもそもお酒が飲めない僕でも非常に飲みやすい口当たりで、ビールそのもののクオリティが非常に高い印象を受けました。

 

ズッキーニと穴子に合わせるのは「ざざ虫」のソースです。

「ざざ虫」は同行していただいた山口さん曰く、ビジュアルからして昆虫の中でもかなりハードルは高いそうです(僕には何とも感じないのですが・・・ww)

佃煮しか食べたことなかったので、こういった使い方があるのかと感心していました。かなりしっかりとした味わいが出ています。

「たらこ」に近いソース??そんな印象を受けました。

いまは、長野県では漁を行う方もかなり減っているとのことで、東京でこうして消費されることで、少しでも産地が潤えばいいなと思いました。

「昆虫食」は特に「コオロギ」を中心にSDGsとか、代替たんぱく質の側面が強調されがちですが、僕はこの「ざざ虫」に関しては、そういったものとは違っていて、「日本の伝統的な食文化」とか「地域の郷土料理」とか、そういったものが背景にあるように思います。

カイコのサラダです。カイコは、昆虫の中でも独特の風味が好き嫌いが分かれます。

韓国で売っているカイコの缶詰は、その癖が強調されていて、苦手な人が多いです。

このカイコさなぎは、繭を取る前に、切開して、さなぎを新鮮な状態で取り出しているので、臭みが全くありません。

今まで食べたカイコの中で、段違いの美味しさです。ちょっきとこれはおどろきです!!!

「セミ」が樹木から樹液を吸うように、木の中にストローを指して中に入っているジュースを吸うという仕掛けになっています。その名も「セミの気持ち」!!

中に入っているのが、リンゴとセロリのジュースだったり、発酵した麦茶だったり、一筋縄ではいかないドリンクが入っています。

そして、幼虫の羽化をイメージしたような盛り付け。最初は標本見せてくれているんだろうかと思ったくらいです笑

セミの幼虫は「ナッツのような味わい」と言われるだけあって、キャラメルとの相性はよいです。ちょうど夕方におやつを食べているような感覚です。

出てくる飲み物も非常に個性的です。きゅうりの香りが爽やかさをプラスする、タガメのジン。

「発酵」を得意とするアントシカダのメンバーによるオリジナル発酵ドリンク。

さあ、いよいよ、コースも佳境に入ります。

何でタコス(メキシコ)なんだろうと思うと、実は、メキシコは東南アジアにも負けないくらい、昆虫の食用が盛んな国です。

今回のタコスは、アクセントに「イナゴの佃煮」を乗せていただくようです。

タコスには、キノコが乗っていますが、乾燥したキノコに濃縮された旨味の濃さが尋常じゃないです。

イナゴの佃煮自体もスパイスで味付けされていて美味しいです。昆虫はエビやカニに近い味とよく言われますが、イナゴは食べるときに赤身がかかることも含めてエビみたいで、不思議ですね。

まさに、僕が昆虫食に目覚めた原点こそ、このイナゴの佃煮なのです!!

メインディッシュが「肉」というのもまた驚きです。(てっきり「虫」だと思っていたのでww)

対馬で漁師さんが取ってきた鹿だそうです。

上に乗っている赤いソースがイナゴを発酵させて作ったイナゴ醤油ベースのソースです。

鹿肉ですが、臭みが全くなく、ジューシーで柔らかい。

イナゴのソースの酸味や旨味が鹿肉をさらに引き立てていて、相乗効果を発揮しているように思います!!

あと、昆虫の食材に注目されがちですが、つけ合わせてある「タンポポ」「モミの芽」にも注目です。少し苦みや酸っぱさがあるのですが、「ショウガ」とか「わさび」の代わりに箸休めの役割を果たしています。

そもそも、食べたことない植物なので、初めて口にすること自体が新鮮で楽しかったです。

締めはコオロギラーメンですが、それはまた次に詳しく。

デザートはタガメです。やはりタガメの青リンゴの香りはデザートとの相性が抜群にいいですよね!!

かき氷には、ミントが入っていて、爽やかさがさらにプラスされています。

終わってからは、お店の中でつけ込んでいるスズメバチやイナゴの醤油、飼っているコオロギを見せていただきました。

昆虫の背景や料理の説明などを詳しくしてもらえるし、内装もかっこよくて、まさに「未知の食」を体験できる「エンターテイメント」でした。

あと、お店を出たときに、アントシカダをたまたま訪れていた徳島大学の渡邊先生に偶然にも会うことが出来ました。

まさに、コオロギ養殖のパイオニアであり、僕のコオロギコーヒーの原材料・株式会社グリラスのフタホシコオロギの産みの親です。

また、活動の成果が出たら是非来てみたいなと思います!!

一緒に来てくれた櫻井くんありがとう!!!